From 前田佳奈
私の経営するバレーボールクラブでは、体験に来た方に「入会しませんか?」とは言いません。
では、何をお伝えするのか?というと、トークスクリプト(※)が準備されています。
※トークスクリプトとは、営業活動において、顧客に対して「どのような内容で話をするのか」などをあらかじめ決めたマニュァル(営業台本)のこと。
このトークスクリプトに沿って対応することで、こちらから特にセールスをしなくても、
「あの〜、入会したいのですが」と、かなり高い確率で言っていただけます。
もしもあなたが、クラブの集客において、
「体験しませんか?」「入会しませんか?」と、アプローチしているとしたら、
今日の話は、とても役立つと思います!
体験者に何を伝えるのか?
まず、あなたに質問です。
あなたのクラブに来た体験者に「これは必ず伝えよう」と決めていることは何ですか?
この中に、当てはまるものはありますか?
- クラブのコンセプト
- 練習メニュー、こだわり
- 指導実績・大会実績
- 活動スケジュール
- どんなメンバーがいるか
- 保護者の役割(当番や送迎など)
- etc…
もちろんこれらは全て伝えていると思います。
(↑パンフレットを作るのがおすすめ!)
私のクラブでは、さらに、下記のことも伝えると決めています。
- 体験者の「課題」
- それを放っておくと、どうなるのか?
- どうすれば解決できるのか?
これをコーチが的確に判断して、伝えることを決めています。
トークスクリプトのご紹介
では、どんな会話をしているのか、実際の会話を特別にご紹介します!
【体験者】小学6年生の女の子(経験者)
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コーチ「今日は体験に来ていただき、ありがとうございました!」
お母さん「こちらこそ、ありがとうございました。」
コーチ「あの、もしかして、〇〇さん(お子さんの名前)、腰が痛いと言ったことはありませんか?」
お母さん「え!言ってます!なんでわかるんですか!?」
コーチ「◯◯さんにも練習中にアドバイスしたのですが、スパイクを打つ時に左手がまわっていて、左肩が下がって打つフォームになっています。その為、スパイクを打つ時に腰にかなりの負担がかかります。」
お母さん「そうなんです。実は、ずっと腰が痛いと言っていて。私も主人も、娘のフォームが悪いのは気になっていたんですが、どう言ったらいいか、わかんないので。」
コーチ「このままだと腰だけでなく、膝なども痛める可能性がありますので、すぐにでもフォーム改善に取り組みたいですね。」
お母さん「・・・癖になっているんですが、今からでもなおりますかね?」
コーチ「安心してください。今はなんでも吸収するスポンジのような年代なので、まだまだフォーム改善できますよ。僕もアドバイスしますし、今のフォームではネットにかかってしまうので、娘さんも意識しますからね!」
お母さん「そうなんですね!よかったです!ぜひお願いします!」
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このトーク内容が、先ほど「これは必ず伝えよう」と決めていること
- 体験者の「課題」
- それを放っておくと、どうなるのか?
- どうすれば解決できるのか?
こちらを伝えていることは、わかりますよね?
課題が明確になって、解決策もすぐ目の前にあるので、
こちらから「入会しませんか?」と言わなくても、
体験者から「入会したいのですが・・・」と言っていただける状態になります。
これはあくまでも一つの例です。
コーチは、体験者の抱える課題をチェックし、本人と保護者にわかりやすく伝え、
放っておくとどうなるのか?を教育し、解決策を提示します。
わからなければ、「何かお悩み事はありますか?」と直接お聞きしてもいいでしょう。
悩みがない人なんて、いないですからね!
「医者」を見習いましょう
お医者さんをイメージしてみてください!
悩みがある患者さんが診察に来ますよね。
検査をして、的確に診断し、その後どうしますか?
まだ薬は出さないですね!
あなたの症状は◯◯です。(問題・課題)
放っておくと▲▲になります。(問題教育)
なので今すぐ、☆☆する必要があります。(解決策)
こう言われると、提示された解決策をすぐに取り入れると思います。
「今は仕事が忙しいので、手術は今度にします」とは、ならないですよね。笑
「今、手術を決めたら半額で…」「今ちょうどキャンペーン中で…」
なんて言う必要もないんです。(お医者さん最強。笑)
マーケティングの目的は、セールスを不要にすること
ドラッカー先生は、
「マーケティングの狙いは、顧客を理解し、商品がひとりでに売れること」
だとおっしゃっています。
つまり、セールスの割合を下げることです。
お客さん=体験者に、今すぐ入会したいと思わせること。
それがマーケティングだということですね!
ぜひ、クラブ集客のヒントにされてくださいね。
それでは今日はこのへんで。
PS.あなたのお悩みお聞かせください!
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